法令/点検

 ビルの林立と高層化、地下街・立体駐車場の構築、オフィスや工場施設のインテリジェント化。急速にすすむ社会情勢は、反面一旦災害が発生した場合予測もつかない大惨事をもたらす危険性を蔵しているといえます。こうしたなかで大同は建物や設備の安全を守り人の生命と生活をまもるという使命を自覚しつつ消防・防災の事業に当ってまいりました。
 建築・管工事・電気・機械・化学など必要な技術スタッフの総てを擁し、総合化によってこそなし得る、合理的かつ経済的な設計・施工はお客様に対してのより良きアドバイザーとしても高いご定評とご信望をいただいていることに深く感謝をしております。
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点検済証


目的は…


  • 適正な点検の確保
  • 点検実施者の責任の明確化
  • 防火対象物の関係者等による確実な点検の履行促進


  • 推進は…


    都道府県消防設備協会が全国統一的に推進しています。


    関係者は…


    点検済表示制度は、防火対象物の関係者、都道府県消防設備協会、点検事業者等の関係者が緊密に連携して推進しています。


    点検済票の交付を受けるためには…


  • 消防設備士又は消防設備点検資格者を雇用していること。
  • 適正な点検を行うために必要な機器工具を保有していること。
  • 損害賠償責任保険に加入していること(点検事業者のみ)。


  • 点検済票の貼付は…


    点検済票は、点検を適正に終了し、機能が正常であると確認されたときに、その都度点検実施者が消防用設備等に貼付します。


    点検済票は…


  • 種類、デザイン、表示位置が定められています。
  • 種類は、点検事業者用と点検事業者以外の者用とに分かれています。


  • メリットは…


    確実な点検が行われ、利用者に大きな安心感を与えます。

  • 表示登録会員の点検実施者は、安心して点検を任せられる有資格者です。
  • 点検実施者の責任が明確になります。
  • 安全のシンボルマークとして、防火対象物の関係者や利用者などに安心感を与えます。
  • 損害賠償責任保険に加入しています。
  • 都道府県消防設備協会が、点検状況をチェックするなどのサポートをしています。
  • 都道府県消防設備協会が、点検に関する相談に応じています。

  • 点検報告などが簡素化されます。

    消防長又は消防署長が適当と認めた場合には、
  • 1年を経過した点検票(原則の保存期間は3年)については、点検票に代えて、点検結果総括表、点検者一覧表及び経過一覧表を維持台帳に保存するだけでよいことになっています。
  • 点検票に代えて、点検結果報告書に点検結果総括表及び点検者一覧表を添付し、消防機関に報告することができます。
  • 消防機関による立入検査などの行政事務が簡素化されます。


  • 点検済表示ラベルのブランド化


     消防用設備等点検済表示制度(略して「点検表示制度」さらに馴染みやすく、以下「ラベル制度」という)はすべての防火対象物の関係者等により、消防法に則り確実に消防点検が履行され、しかも適正な点検業者により消防設備等の点検が適正になされる事を目的とする制度です。
     ラベル制度そのものは、全国の消防設備協会が平成3年4月に(財)日本消防設備安全センター(以下安全センターという)がまとめた「消防用設備等点検済表示制度推進要綱」に基づいて、全国統一的に実施されています。ただ法的根拠がないため、その取組み方は各都道府県により温度差があるのが現状です。
     (社)京都消防設備協会では、重要検討事項として「ラベル制度」に着目し、前向きに取組んで行こうと言う事になりました。せっかくある制度を見直し、原点に戻り、三方良し~顧客や消防行政や我々業界にとって有益となる様な運用に変身させられないか?ISOという管理システムが、民間の認証制度として既に環境や品質等に関して世の中に認知され受け入れられています。ラベル制度も、点検済表示ラベル(以下ラベルと言う)が添付されて居れば安心という客観的認証制度として厳格に運用し、ラベルのブランド化を図ることを目指せないか?
     シンドラーエレベーターや流水プール事故、エキスポランドでの風神雷神のあの痛ましい事故や消火器点検悪質業者の横行を持ち出すまでも無く、今は点検業務に対する世間の目も厳しくなっています。顧客にとって見えにくい保守点検の信頼性をラベルにより「見える化」し、顧客からの信頼と信用を勝取り、正直者が馬鹿を見ない、物心共に豊かで、安全で安心な世の中を造ることに貢献出来ないか?

    ラベルのブランド化には、内部体制の強化と外部に対するPR活動が必要です。

     内部体制の強化に関しましては、まず全国的制度でもあるラベル制度を、公正かつ円滑に推進するために、消防機関職員、防火対象物関係者、点検実施者、消防設備学識経験者等から成る管理委員会が設置され、本制度の基本事項についての検討を客観的立場で行うと言う、管理システムが組み込まれています。この管理委員会の強化充実を図ります。その上で点検推進指導員制度を整備し、ラベル会員の資質向上、適正運用の徹底化を図り、悪質業者との差別化、手抜き点検によるダンピングの排除、信頼性の向上、点検未実施防火対象物の関係者等への啓発活動実施を目指します。
     偽ラベル問題に関しましては、ラベル様式は安全センターにより商標登録されている事をアピールしています。それでもラベルを偽造しあるいは類似したラベルを作成して使用している不適正業者に関しては、法的処置を講ずるなどの厳しい姿勢で対応します。事実、静岡県の例では不適正業者のみならず、類似ラベルを印刷した印刷業者も摘発され、裁判で有罪罰金の判決を受けています。不適正行為を改めないラベル会員に対しては、管理委員会を通じ、登録抹消などの厳正な措置を講じます。
     安全センターでのお話では、北海道の様にラベル制度推進要綱を公正かつ厳正に運用している所と、そうでない所では、ラベルの発行数や点検報告率に大きな格差が生じているとの事でした。また、点検報告率の全国平均は40%と言う驚くべき実態を聞かされました。点検報告制度自体、極めて危機的な状態と言えます。ラベルのブランド化を浸透させ、点検報告率の向上に大いに寄与する事により、すべての防火対象物が適正に点検実施されている、安全安心な世の中を築きたいものです。
     外部PRに関しましては、啓蒙・啓発ポスター、チラシを準備し、普及啓発キャンペーンを期間集中型で波状的に実施しました。府や市町村、官公庁等の行政への働きかけや消防機関の協力取付け、元請や発注者側、大手業者へのアピールなども行いました。また、会員への研修会や関係誌への投稿等による広報活動を通じてのラベル制度の徹底化を推進する事、並びに、賛助会員向けのコンサル活動などを通じ、広くかつ的確に、ラベルのブランド化を図るべく活動しています。

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